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2017年9月22日 (金)

人生一度のゴールデンエイジ

こんにちは ニャジラです

小学生のお子様を拝見していて実際に感じることですが、

9歳から12歳は、ミラクルな年代です。

今まで出来なかったことが急に出来るようになる、

一度手本を見たり、教えてもらうとすぐに出来るようになる、

などが起こります。

この9歳から12歳は「ゴールデンエイジ」といわれています。

”10歳前後は何でもできるようになる大切な時期”

と言われていますが、あらためて科学的にどういうことなのでしょうか。

日はこの「ゴールデンエイジ」について少し書きますので、もしご興味ありましたらお読みください。 

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発育発達(=身体的・機能的成熟)について、

20歳を完成100%として、どのように成熟していくかを表す「スキャモンの発育曲線」というグラフがあります。

これは4つの曲線で構成されます。 

◇身長・体重・内蔵などの発達を表す曲線「一般型

◇脳・脊髄の中枢神経や、視覚と中枢神経のリンクなどが発育することを示す曲線「神経系型

◇リンパ系組織や免疫系の発育発達を表す曲線「リンパ系型

◇性差に関与する器官の発育を表す曲線「生殖器型

↓↓↓

[スキャモンの発育曲線]

Scammoncurve11_2

(横軸が年齢 / 縦軸が発育増加率)

*免疫に関わるリンパ系型は、生殖系発育に備えて14歳頃に成人の200%近くまでになります。

それぞれ決して一定の速さで徐々に成長していくのではなく、

成長が極端に著しい時期と緩やかな時期があります。 

この中で「神経系」の発育(青い曲線)は、

5歳位で80%出来上がっており、12歳位ではほぼ完成してしまいます

5歳から8歳は「プレ・ゴールデンエイジ」とされ、動きなどの神経回路が出来上がっていく時期なので、

走る、投げる、跳ぶ、球技遊び、ダンスなど様々な基本動作を、(上手に出来なくとも)経験しておくことがよいとされています。

そして、9歳から12歳が、神経系発育の最後のピーク時期で「ゴールデンエイジ」といわれる時期です。

5歳から8歳で経験した基本動作が、9歳から12歳の「ゴールデンエイジ」で完成したり、一段レベルアップします。

また最初に書きましたように、 一度お手本を見たり、動き方を教えてもらうことですぐにその動作が出来るようになります。これは「即座の習得」といわれる動きの獲得です。

今まで出来なかったことが突然出来るようになったりもします。

バレエのレッスンにいらっしゃるお子様達をみても、納得するところがあります。 初めて知るパ(ステップ)に目を輝かせ、難しいと思われる技術にも、ひるまず取り組み、質はともかくも、しつこく練習しなくても比較的すぐにできるようになったりします。

この時期に様々な神経回路が形成されるので、なるべく多種多様な動きを経験させて回路を張り巡らせることはとても大切、ということです。

技術とセンス、ともに大きな成長が見込めるゴールデンエイジでは、様々なスキルを身につけるとよいとされています。これは、スポーツやダンスのみでなく、楽器などでも同じことです

一度できた神経回路はなかなか消えません!!従ってますます一生ものの大切な時期と言えますね

「あ~子供のころに少しでもやっておけば良かったな」 という、後の祭り的な大人のつぶやきを、よく聞きます。私も思うことがあります。

ゴールデンエイジは、人生で2度と来ない、”自分が思ったように動ける”素晴らしい時代、と言っても過言ではありませんね

これを大人が理解して育てていければ、その後にきっと良い影響が広がることでしょう。子供はそのようなことを噛み締めながら過ごしていませんでしょうから。

一生に一度しかない「ゴールデンエイジ」、

もしこの時期、スマホゲームばかりに明け暮れているとしたら、あまりにも勿体ないことです。

さて、次の12歳~14歳(ポストゴールデンエイジ)は、運動神経の成長が止まることで、以前のように短期間の急成長は難しくなります。習得した動きのレベルが下がることもあります。

悩んだり、壁を感じたりする時期かもしれませんが、この時期は考えながら練習するなど、動作の質を高めることが重要な時期になります

スキルの量でなく、質の向上を目指すとよいということです。より洗練された動きを目指していく時期です。

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以上、本日はゴールデンエイジの3段階を見てみましたが、

年齢の範囲はプラスマイナス3歳程度の個人差があります。成長のスピードにも差があることをふまえて見てあげる必要はあります。

最後に、ほんの少し加えます。器用にすぐ出来るようになるも仕上がりはちょっぴり粗かったり長続きしない(浅く広い)タイプ、非常に時間はかかるけれど丁寧に確実にものするタイプ、 または小さいころから一つことのみに興味をそそぎ続けて、ついにそれで身を立てることができた方など、

人それぞれの個性があり、人生がありますので、勿論一概には言えません。何が吉となるか、わかりません。

でも、

各成長過程の特徴を少し念頭におきながら、見ていてあげること、そしてサポートしてあげることは、とても大切と思います。

それでは、またレッスンでお待ちしております

投稿 ニャジラ(JUNKO)

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