筋肉を鍛えればなんとかなる??
梅雨も明けてすっかり夏本番ですね~
1ヶ月1回ブログ更新の夢は脆くも消えさった
高倉健さんばりに「自分、不器用ですカラダ」講師の安藤万里子です。
完璧な目標達成は無理だとしても、
継続は力なりの精神でこれからもやっていきます!
さて、早速カラダ講座をはじめましょう
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◆前回のお話。
頑張るぞ~!という気持ちをカラダで表現すると
思いっきりこぶしに力が入る
というように、
「心の働き」と「身体の表面に出てくる反応」は
密接にリンクしているのですが、実は
心のあり方を変えてみる=
無意識にしみついている動きや言葉のイメージを変えることで、
カラダはいとも素直に、劇的に変わってしまうのですよ
というお話をしました
うーん…これってどういうことなのでしょう?
まず、心のあり方は変えずに、
運動や行動のみで解決しようとするとどうなるかを説明します。
◆頑張った分、結果が出る?
たとえば、何かの運動にチャレンジする時、
上手く出来ないことに対して
「筋肉が衰えてるんだわ」「筋力が足りないんだわ」
と一生懸命筋トレを始める方がおられますが、
はたしてそれが、上手くならない原因なのでしょうか?
または、
腰が痛い時にマッサージや整体院に駆け込み、
何回か腰の筋肉をマッサージしてもらったら、
一生腰の痛くならないカラダになるでしょうか?
以前コラムでお話した通り、
ハード(カラダを扱う人の心のあり方)の改善に目を向けないと
ソフト(マニュアル・テクニック)をいくら変えても
それをやめた瞬間に元に戻ってしまうのですよ。
もう一度考えてみてください。
筋肉を【適切に】鍛えたら、すべてが解決するのでしょうか。
カチカチの筋肉を【適切に】緩めたら、筋肉の質は変わるのでしょうか。
なんだかウザい文章になってきました(笑)
皆さんおわかりのことと思いますが、「対処法」では
どんなに適切な処置だとしても
一時的に良くなるだけで
根本の原因は解決しないということです。
◆「頑張れば」筋肉を鍛えるのは簡単。だけど…
筋肉モリモリの人がみな
どのスポーツやダンスでもカラダを完璧に使えて、
さらに怪我も病気も全くなく、
誰よりも長生きできるのであれば私もそうしていたでしょう。
私も過去に(海外でバリバリ踊っていた時のことです)
「筋トレが足りないから」体力がないのかもしれないよ、と
体育会系マインドの芸術監督に言われ、
某有名ジムのパーソナルトレーナーを付けてもらっていた時があります。
正直ムキムキにはなりたくないので、
「ダンサーとして使えるしなやかなインナーマッスルと体力をつけてください」
とお願いしました。が!
毎日、長時間のダンスリハーサルの後に、
1時間の過酷なトレーニングをさせられた結果、
1ヶ月後にはただの筋肉デブになって
筋肉の質も怪我もびっくりするほど悪化しました。
(個人的な体験談ですので、お気になさらず…)
筋トレをするのは辛いけれど、実は至極カンタンでもあります。
何も考えずに同じ動きを反復すれば良いからです。
辛さに耐え抜く、という根性論で筋トレすればするほど、
筋肉は目に見えて付いてきますが、残念ながら
筋肉の質は落ち、動きの繊細さは失われていきます。
筋肉は(もちろん筋力も)年齢とともに衰えるものですから
一生筋トレで鍛え続ける、という手段は
至極不自然だと思いませんか?
私は皆さんに無駄な努力は一切してほしくないので、
皆さんのカラダに無意識にしみついている
動きや言葉のイメージを変えてみるという方法を
提唱してみたいと思います
◆一生懸命、のカラダ定義を変えてみると…
まずは騙されたと思って、
「一生懸命頑張る」=「力まない」 ←力を抜く、ではありませんよ~
という状態で日常を過ごしてみてください。
包丁を使って固いものを切るとき、肩が上がっていませんか?
ギューッと身体を縮めていませんか??
この時、腕や肩の力みをとって、
全身で切るように意識すると、思ったより簡単に切れるんです。
同じようにバレエでも
上手くいかないことに対して一生懸命になっているとき、
「力み」が生じて
カラダの一部分がぎゅーっと縮んでいます。
ということで、まずは「力み」をとってみましょう。
(力を抜いちゃだめですよ)
そして、全身をまんべんなく使って動かすよう意識してみてください。
思った以上に自分のカラダを冷静に、客観的に判断することができます。
実はこれが、
美しく自然に「カラダが動く」ようになるための
大きな一歩になるのですよ
ちなみにですが…
◆「理想のカラダ」とはどのようなカラダなのでしょう?
私は赤ちゃんのカラダだと思っています。
面白いことですが、
赤ちゃんのカラダの姿勢・動きには一切「無駄」がありません。
本当に必要なことに対して心が動く時にだけ、
無意識にカラダというツールを使って表現しているからです。
力を与えた方向に対しては寸分違わず、同じ力で戻してきます。
そんなことができるのは、
赤ちゃんが頭で「こうしよう、ああしよう」と考えていないからです。
大人になるにつれ頭で学ぶことで構築してしまった
物事に対しての思い込みや
「これはこうである」という独自の解釈は
自分のカラダにどんどん影響を及ぼしています。
ほとんどの方は「痛い!」と感じたら
カラダにギュッと力が入るのではないでしょうか?
これは「身体を守る(心の働き)」=「力を入れる(反応)」という
間違った思い込みなのですよ。
ちなみに赤ちゃんは、
「痛い!」という感情で無駄な力みを起こすこともなく
シンプルに刺激という感覚だけで反応します。
つまりは、こういうことです。
◆ココロのあり方を変えるということは…
皆さんが赤ちゃんの時に無意識にしていた、
本能に基づく自然、かつ必然な動きを取り戻すべく
貴方が自分のカラダに対して、「正しい働きかけ」をする
ということなのです。
カラダの正しい機能を、本能に従って使いこなす赤ちゃんは
私たちにとって「師匠」となりうる存在です。
いつも皆さんにお伝えしていますが、
理想の動きをするカラダはもうすでに「手に入っている」のですよ。
改めて新しい器具を購入したり、テクニックを学ぶ必要はないのですよ。
あとは、皆さんの持っている
素晴らしい器をどう生かすか、それだけなんです。
◆今日のまとめ
ということで今回も長々とお話してしまいましたが、
≪言葉や動きのイメージ(定義)を変える≫という、
「ココロの働きかけ」がどれだけ
皆さんのカラダを変える可能性があるのか
ご理解いただけましたか?
現在の生活も、趣味も、夢も、人生も、
より楽しく充実したものにするには
その人の今の日常生活に則した
カラダの使い方を極めることが何より大事です。
○○を強化するために××をする
というのを繰り返したら、
皆さんが本当にやりたいことのために費やす時間が
どんどん減ってしまいますよ!
ココロの働きかけを変えること。
カラダのクセを治す手がかりは
結局自分の中にあるのです。
夏バテで疲れ過ぎるあまり
カラダを振り回してしまいやすいこの時期に
「一生懸命になる」=「力まない」
という働きかけをぜひ実践してみてください!!!
暑さに負けないカラダとココロで、
皆さんの夏が素敵なものとなるよう、心からお祈りしています
<アンドウマリコ>
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