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2010年7月27日 (火)

筋肉を鍛えればなんとかなる??

梅雨も明けてすっかり夏本番ですね~

1ヶ月1回ブログ更新の夢は脆くも消えさった

高倉健さんばりに「自分、不器用ですカラダ」講師の安藤万里子です。

完璧な目標達成は無理だとしても、

継続は力なりの精神でこれからもやっていきます!

さて、早速カラダ講座をはじめましょう



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◆前回のお話。

頑張るぞ~!という気持ちをカラダで表現すると

思いっきりこぶしに力が入る

というように、

「心の働き」と「身体の表面に出てくる反応」は

密接にリンクしているのですが、実は



心のあり方を変えてみる=

無意識にしみついている動きや言葉のイメージを変えることで、

カラダはいとも素直に、劇的に変わってしまうのですよ

というお話をしました



うーん…これってどういうことなのでしょう?



まず、心のあり方は変えずに、

運動や行動のみで解決しようとするとどうなるかを説明します。



◆頑張った分、結果が出る?

たとえば、何かの運動にチャレンジする時、

上手く出来ないことに対して

「筋肉が衰えてるんだわ」「筋力が足りないんだわ」

と一生懸命筋トレを始める方がおられますが、

はたしてそれが、上手くならない原因なのでしょうか?



または、

腰が痛い時にマッサージや整体院に駆け込み、

何回か腰の筋肉をマッサージしてもらったら、

一生腰の痛くならないカラダになるでしょうか?



以前コラムでお話した通り、

ハード(カラダを扱う人の心のあり方)の改善に目を向けないと

ソフト(マニュアル・テクニック)をいくら変えても

それをやめた瞬間に元に戻ってしまうのですよ。



もう一度考えてみてください。

筋肉を【適切に】鍛えたら、すべてが解決するのでしょうか。

カチカチの筋肉を【適切に】緩めたら、筋肉の質は変わるのでしょうか。



なんだかウザい文章になってきました(笑)



皆さんおわかりのことと思いますが、「対処法」では

どんなに適切な処置だとしても

一時的に良くなるだけで

根本の原因は解決しないということです。



◆「頑張れば」筋肉を鍛えるのは簡単。だけど…

筋肉モリモリの人がみな

どのスポーツやダンスでもカラダを完璧に使えて、

さらに怪我も病気も全くなく、

誰よりも長生きできるのであれば私もそうしていたでしょう。



私も過去に(海外でバリバリ踊っていた時のことです)

「筋トレが足りないから」体力がないのかもしれないよ、と

体育会系マインドの芸術監督に言われ、

某有名ジムのパーソナルトレーナーを付けてもらっていた時があります。



正直ムキムキにはなりたくないので、

「ダンサーとして使えるしなやかなインナーマッスルと体力をつけてください」

とお願いしました。が!



毎日、長時間のダンスリハーサルの後に、

1時間の過酷なトレーニングをさせられた結果、

1ヶ月後にはただの筋肉デブになって

筋肉の質も怪我もびっくりするほど悪化しました。

(個人的な体験談ですので、お気になさらず…)



筋トレをするのは辛いけれど、実は至極カンタンでもあります。

何も考えずに同じ動きを反復すれば良いからです。

辛さに耐え抜く、という根性論で筋トレすればするほど、

筋肉は目に見えて付いてきますが、残念ながら

筋肉の質は落ち、動きの繊細さは失われていきます。



筋肉は(もちろん筋力も)年齢とともに衰えるものですから

一生筋トレで鍛え続ける、という手段は

至極不自然だと思いませんか?



私は皆さんに無駄な努力は一切してほしくないので、

皆さんのカラダに無意識にしみついている

動きや言葉のイメージを変えてみるという方法を

提唱してみたいと思います



◆一生懸命、のカラダ定義を変えてみると…

まずは騙されたと思って、

「一生懸命頑張る」=「力まない」 ←力を抜く、ではありませんよ~

という状態で日常を過ごしてみてください。



包丁を使って固いものを切るとき、肩が上がっていませんか?

ギューッと身体を縮めていませんか??

この時、腕や肩の力みをとって、

全身で切るように意識すると、思ったより簡単に切れるんです。



同じようにバレエでも

上手くいかないことに対して一生懸命になっているとき、

「力み」が生じて

カラダの一部分がぎゅーっと縮んでいます。



ということで、まずは「力み」をとってみましょう。

(力を抜いちゃだめですよ)

そして、全身をまんべんなく使って動かすよう意識してみてください。



思った以上に自分のカラダを冷静に、客観的に判断することができます。



実はこれが、

美しく自然に「カラダが動く」ようになるための

大きな一歩になるのですよ



ちなみにですが…



◆「理想のカラダ」とはどのようなカラダなのでしょう?

私は赤ちゃんのカラダだと思っています。



面白いことですが、

赤ちゃんのカラダの姿勢・動きには一切「無駄」がありません。

本当に必要なことに対して心が動く時にだけ、

無意識にカラダというツールを使って表現しているからです。



力を与えた方向に対しては寸分違わず、同じ力で戻してきます。

そんなことができるのは、

赤ちゃんが頭で「こうしよう、ああしよう」と考えていないからです。



大人になるにつれ頭で学ぶことで構築してしまった

物事に対しての思い込みや

「これはこうである」という独自の解釈は

自分のカラダにどんどん影響を及ぼしています。



ほとんどの方は「痛い!」と感じたら

カラダにギュッと力が入るのではないでしょうか?

これは「身体を守る(心の働き)」=「力を入れる(反応)」という

間違った思い込みなのですよ。

ちなみに赤ちゃんは、

「痛い!」という感情で無駄な力みを起こすこともなく

シンプルに刺激という感覚だけで反応します。

つまりは、こういうことです。



◆ココロのあり方を変えるということは…

皆さんが赤ちゃんの時に無意識にしていた、

本能に基づく自然、かつ必然な動きを取り戻すべく

貴方が自分のカラダに対して、「正しい働きかけ」をする

ということなのです。



カラダの正しい機能を、本能に従って使いこなす赤ちゃんは

私たちにとって「師匠」となりうる存在です。



いつも皆さんにお伝えしていますが、

理想の動きをするカラダはもうすでに「手に入っている」のですよ。

改めて新しい器具を購入したり、テクニックを学ぶ必要はないのですよ。



あとは、皆さんの持っている

素晴らしい器をどう生かすか、それだけなんです。



◆今日のまとめ

ということで今回も長々とお話してしまいましたが、

≪言葉や動きのイメージ(定義)を変える≫という、

「ココロの働きかけ」がどれだけ

皆さんのカラダを変える可能性があるのか

ご理解いただけましたか?



現在の生活も、趣味も、夢も、人生も、

より楽しく充実したものにするには

その人の今の日常生活に則した

カラダの使い方を極めることが何より大事です。



○○を強化するために××をする

というのを繰り返したら、

皆さんが本当にやりたいことのために費やす時間が

どんどん減ってしまいますよ!



ココロの働きかけを変えること。

カラダのクセを治す手がかり

結局自分の中にあるのです。



夏バテで疲れ過ぎるあまり

カラダを振り回してしまいやすいこの時期に

「一生懸命になる」=「力まない」

という働きかけをぜひ実践してみてください!!!



暑さに負けないカラダとココロで、

皆さんの夏が素敵なものとなるよう、心からお祈りしています



<アンドウマリコ>

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